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舞台進行スタッフのいろは / 第一部

第4回|舞台には、どんな人がいるの?

舞台を観ると、客席から見えるのは、まず出演者です。

でも、そのひとつの公演には、客席から見えないところで本当にたくさんの人が関わっています。

全部の仕事を覚える必要はありません。

まずは、

「こんな仕事があるんだ」

と知ってみましょう。

1.キャスト・出演関係

俳優、歌手、ダンサー、演奏者、エキストラなど、舞台に出演する人たちです。

現場によっては、まとめてキャストと呼ぶことがあります。

2.演出家・振付家・音楽監督など

作品の表現を考え、出演者やスタッフと一緒に作品の方向をつくっていく人たちです。

作品によって必要な役割は変わります。

3.演出部・演出助手

演出家を支えながら、稽古や本番に必要な情報を整理し、出演者とスタッフをつなぐ仕事をします。

作品によっては、舞台進行と近い仕事を担当することもあります。

4.舞台監督・舞台進行

稽古から本番まで、舞台全体の進行を整理し、各セクションと連絡を取りながら作品を実際の舞台へつないでいく仕事です。

担当範囲や呼び方は、作品や会社によってかなり違います。

5.大道具

舞台装置をつくり、劇場へ運び、組み立て、本番中には必要に応じて転換し、最後に解体します。

床、壁、階段、ワゴンなど、舞台の大きな形を支えます。

6.小道具

出演者が手に持つ物や、舞台上に置かれる細かな物などを準備・管理します。

一枚の手紙や一本のペンまで、物語にとって大切な道具になることがあります。

7.舞台機構

劇場に備わる吊物や床機構などを扱い、作品に必要な舞台設備を安全に運用します。

劇場付きの技術スタッフが担当することも、公演側と連携して動くこともあります。

8.照明

舞台に光をつくります。

明るくするだけでなく、時間、場所、空気、感情など、作品の見え方を大きく変える仕事です。

9.音響

台詞、音楽、効果音などを、客席へきちんと届ける仕事です。

マイク、スピーカー、再生機器など、さまざまな設備を使います。

10.映像

スクリーンやプロジェクター、LEDディスプレイなどを使い、舞台上へ映像表現を加えます。

収録や中継を担当するチームが別にいることもあります。

11.特効・特殊効果

煙、火、火花、紙吹雪、雪、風など、特別な演出効果を担当します。

作品によって内容はさまざまです。

12.衣裳・床山・ヘアメイク

衣裳を準備し、着替えを支え、髪型やかつら、メイクなどを整えます。

本番中の早替わりを支えるスタッフがいる作品もあります。

13.音楽関係

指揮者、演奏者、コレペティトゥア、音楽スタッフなど、作品によって多くの人が関わります。

ピアノを使う公演では、調律師さんが入ることもあります。

14.字幕・翻訳・アクセシビリティ

字幕、音声ガイド、手話通訳など、作品や劇場によって、お客さんへ作品を届けるためのさまざまな仕事があります。

15.制作

スケジュール、契約、予算、出演者やスタッフとの連絡、劇場との調整など、公演そのものを動かしていく仕事です。

16.劇場・施設スタッフ

舞台、照明、音響、機構などの技術スタッフだけでなく、客席案内、警備、清掃、設備管理など、多くの人が劇場を支えています。

17.ひとつの仕事だけとは限らない

小さな現場では、ひとりがいくつもの役割を担当することがあります。

大きな現場では、同じ分野の中でもさらに細かく仕事が分かれます。

だから、肩書きだけで「この人はこれしかしない」と決めつけない方がいいこともあります。

18.あなたの「好き」は、どこにある?

舞台には、こんなにいろいろな仕事があります。

人と話すのが好き。

物を作るのが好き。

機械が好き。

音が好き。

服が好き。

絵が好き。

整理するのが好き。

誰かを支えるのが好き。

その「好き」が、思いがけない仕事につながるかもしれません。

そして忘れてはいけないのが、客席のお客さんです。

舞台は、観てもらって、はじめてその日の作品になります。

つくる人、出演する人、観る人。

みんなが同じ時間を共有して、ひとつの公演ができあがります。