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舞台進行スタッフのいろは / 第一部

第5回|劇場に着いたら、最初に何をする?

初めての劇場。

入口が分からない。

どこへ行けばいいのか分からない。

周りには知らない人ばかり。

そんな日は、少し緊張すると思います。

でも、最初にやることは、そんなに難しくありません。

1.少し余裕をもって到着する

入り時間ぎりぎりだと、入口を探したり、着替えたりする時間がなくなってしまいます。

初めての劇場なら、少し余裕を持って到着できると安心です。

ただし、早すぎれば施設がまだ開いていないこともあります。

現場から指定された時間を基準に考えます。

2.「入り時間」の意味は現場によって違う

「9時入り」と言われたとき、9時に建物へ着けばよいのか、9時に着替えを終えて作業できる状態なのか。

ここは現場によって違います。

分からなければ、事前に確認しておきましょう。

3.入口が分からなければ、聞いていい

劇場には、お客さんが入る入口とは別に、関係者入口や搬入口があることがあります。

分からなければ、無理に探し続けず、担当の人へ連絡して構いません。

4.劇場へ入ったら、まずあいさつ

「おはようございます」

それだけで大丈夫です。

今日一緒に働く人へ、自分が来たことを伝える意味もあります。

5.まず「今日、誰に聞けばいい?」を確認する

ここは、とても大切です。

自分は誰の指示で動くのか。

分からないことは誰に聞くのか。

最初にそこが分かると、一日がかなり動きやすくなります。

6.荷物を、どこへ置くか聞く

舞台袖や通路へ、勝手にかばんを置かないようにします。

人や物の通り道になることがあります。

「荷物はどこへ置けばいいですか?」

と聞きましょう。

7.仕事に合った服装へ

動きやすい服。

引っ掛かりにくい服。

現場で指定があれば、それに合わせます。

黒い服が求められる現場もありますが、すべての舞台で同じではありません。

8.靴も大切

長く立つ。

階段を上る。

物を運ぶ。

舞台では足元を使います。

作業内容に合った、動きやすく滑りにくい靴を選びます。

安全靴などが指定される作業では、その指示に従います。

9.最初から道具を全部そろえなくていい

舞台スタッフが腰にいろいろな道具を付けているのを見ると、全部必要に見えるかもしれません。

でも、最初から何でも買う必要はありません。

現場や担当によって必要な道具は違います。

まずは、必要なものを教えてもらってからで大丈夫です。

10.スマートフォンの扱いも確認する

現場によっては、撮影禁止、情報管理、持ち込み場所などの決まりがあります。

私物のスマートフォンをどこまで使ってよいのか、分からなければ確認します。

11.作業前の説明を聞く

仕込み初日などには、その日の予定や作業の流れ、注意する場所などをみんなで確認することがあります。

知らない言葉があっても、まず聞いてみましょう。

全部を一度で覚える必要はありません。

12.今日の流れを知る

何時まで仕込み?

休憩はいつ?

次は何の作業?

出演者は何時に来る?

今日の大きな流れを知っておくと、自分が今どこにいるのか分かりやすくなります。

13.劇場ごとの決まりを知る

劇場が変われば、使い方も変わります。

入ってよい場所。

物を置いてよい場所。

テープを貼ってよい場所。

設備の使い方。

同じやり方が、どこでも通用するとは限りません。

分からなければ聞きます。

14.分からないまま作業を始めなくていい

「たぶん、こうだろう」

で始めるより、

「これは、こうすればいいですか?」

と一度聞く方が早いことがあります。

特に、作品側の舞台装置や仕掛けには、上がってよい場所、踏んでよい場所、触ってよい場所が決まっていることがあります。

知らない場所は、先に確認します。

15.少しだけ、周りを見てみる

自分の準備ができたら、まわりを見ます。

誰がどこにいる?

何を運んでいる?

どこが忙しそう?

次は何が始まりそう?

まだ意味が分からなくても構いません。

16.現場に慣れることも、最初の大切な仕事

初日は、劇場のトイレの場所さえ分からないかもしれません。

でも、一日いれば少し分かる。

二日目には、昨日より少し動ける。

それでいいんです。

いつか自分が新人さんを迎える側になったとき、初日の不安を覚えていることが、きっと役に立ちます。